仕事がら海外に出張に行くことが多く、しかも基本的にそこで使用する公用語は英語である。この仕事に就くまで全くと言っていいほど英語に触れる機会がなく、中学英語すら忘れていたため基本的な文法もわからず、話しかけられても返すことはできなかった。
だから初めての海外出張はすごく無口な人で認識されてしまったようだった。ただ、周りの外国人も鬼ではないので何回か顔を合わせるうちに「あいつは英語が話せないからゆっくり話してやろう】と思ってくれたようで、いつも少しわかりやすい英語で話してくれるようになり、私もまずは単語で返事ができるようになった。
同じような状況を何度も何度も体験すると、不思議なことに英語の勉強をまじめにやっているわけではないのに7-8割聞き取ることはできるようになった(さすがに専門用語はまだ難しく、人によってすごくなまっている人や、ものすごいスピードで話す人に対しては半分聞き取れれはいいほうである)。
いまでも話すことは苦手だし、完全にぶっ飛んだ返答をすることもあるが、それでも少しずつ話せるように、聞けるようになることは嬉しいことであり、それに伴ってメールなどでのやり取りがスムーズになってきたことがおまけとしてついてきたことも私にとってはうれしいことであった。
留学すれば話せるようになるいう話を全く信じていなかったが、これには周りの人が優しくしてくれることで成立することもあるのかもしれないと思った。
それに、お酒を飲んでるときはちょっとの失敗くらい誰も覚えていないので、適当に話してみるのも吉かもしれない。